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(旧跡)八王子の史跡・古建造物・遺構など



中島酒造場蛇滝の行者宿廿里古戦場高尾駅北口の古井戸花屋旅館小名路淺川林業試験場(現・多摩森林科学園)coffee BRICKS 片倉町大学セミナーハウス 本館小田野城跡
coffee BRICKS 片倉町
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国道16号沿いにある煉瓦造りの蔵を改装した喫茶店。

花屋旅館(小名路)
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八王子市西浅川町小名路
国道20号・甲州街道を相模湖方面に向かって歩き、両界橋を超えたあたりの左側(浅川の小渓谷に面した所)に旅館・花屋がある(現在は廃業)。江戸時代創業の由緒ある旅館で、中里介山の小説「大菩薩峠」に登場しただけでなく、小仏関跡の除幕式に参加するために与謝野晶子・野口雨情などが宿泊したらしい。

現在は周囲に一見して普通の民家やアパートと分かる建物しかたっていないので、ある程度の知識があれば「ああ、これが話に聞いた花屋旅館か」と分かるが、数年前までは近隣の敷地にも古い木造平屋建て家屋がたっており(現在は解体済)、どっちが花屋旅館なのか分からなかった。営業はしていないが、現在でも玄関の軒先に小さな旅館の表示がある。建物は時々整備されている気配がある。江戸時代創業とのことだが、建物はどう見てもそんなに古くはなさそうなので、改築されたのだろう。



両界橋から眺めた浅川小渓谷と花屋旅館。



これが数年前まで隣に建っていた木造平屋住宅。こちらのほうが古そうなので、どちらが花屋旅館なのだろうと見まごった。建物は解体され普通の民家が建ってしまったが、石垣だけは現在も残る。


小名路(こなじ)
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近くにあるお寺・金南寺(こんなんじ)からきた地名と思われる。かつてここで小仏関所破りの罪人が処刑・磔にされたという。小仏関所はかなり取締りの厳しい関所だったらしい。

下恩方町 中島酒造場 ※廃業
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(有)中島酒造場
〒192-0154東京都八王子市下恩方町725
042-651-3002
http://www.nakajima-sake.co.jp/

参考:東京の中島酒造場が廃業(涙) - 酔い人「空太郎」の日本酒探検 - Yahoo!ブログ
参考:65 下恩方の酒造場(下恩方町725)|八王子市

江戸時代末期に創業した八王子の地酒の醸造工場。「八王子八十八景」として八王子市の公式サイトでも紹介されている物件なのだが、2010年9月末で閉業してしまったとのこと。残念だ…。現在の公式サイトはなぜか富士山と人形の写真置き場になっている(でもこれはこれで残しておいて欲しいかもw)。



下の写真は八王子市の公式サイトに掲載されていた往時の中島酒造場のようす(転載)。背後にまだ背の高い樹木が数本生えており、地面はアスファルト化されておらず、手前が畑になっていて、近年の風景とは別の地のような、とてもひなびた味わいのある風景だった。



2009年8月、まだ操業していたとき。 看板に主力販売商品の地酒「高尾山」「陣馬山」「日出山」の文字が見える(看板は撤去済)。



手前の2棟の建物は既に解体されていて更地になっていた(29013.05)。



廃業後の中島酒造場。いずれこの建物も解体されちゃうのかな。



酔い人「空太郎」の日本酒探検さんによると「昭和18年に戦時統制下で酒造りを中止、13年間のブランクを経て昭和31年に酒造りを再開」とのことらしいが、木造以外にも古い建物が連なってる。



どう見ても工場じゃなく民家みたいな建物も周辺に数棟あり。廃屋っぽかった。





木の柵がそんなに古くない。もうすぐ解体されちゃうのかな。

蛇滝の行者宿
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蛇滝口バス停の前にある古い木造小屋。蛇滝 高尾通信によると『「蛇滝の下の峯尾」として古くから親しまれてきた』とのことだが、「蛇滝の下の峯尾」というのが(言い回しが)そもそも何なのか不明。ただ裏高尾町にはやたら「峯尾」「峰尾」姓の人が多かったのを覚えている(親戚でも何でもないのに)。

何年も手入れされず放置されている小屋かと思ったが、Googleストリートビューを見ると木造の雨戸を開けて風を通している様子が写っている。土間と障子のようすも確認できる。ちゃんと手入れしてるんだなー(2013.6.9)。

ちなみに同姓同名探しと名前ランキングというサイトをよると、東京都に峰尾さん姓は約127人、そのうち八王子市在住は約91人だそうで、さらに詳しい内訳は分からないが、裏高尾町在住の人の比重は大きそうだなあ。



軒下に掲げられている「はね板」と呼ばれる札。「はね板」は縦50cm、横15cmの大きさで、今見ることができるのは75枚だそう(参考:蛇滝 高尾通信)。



行者宿わきの湧水。いつも豊富な水量を放出している(枯れているのを見たことがない)。車でタンクに汲みに来ている人もよく見かける。



周囲に設置してある荒井遺跡やいのはなトンネル慰霊碑の案内板など。



昔は木が多くて薄暗くひっそりとした雰囲気の場所だったけど、圏央道のジャンクションなどができてからすっかり様相が変わり、往時の静かな佇まいがなくなってしまった。気に入っていた風景だけに悔しい。

淺川林業試験場(現・多摩森林科学園)
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1921年(大正10年)2月に宮内省帝室林野管理局林業試験場として設立され、その後に浅川実験林となり、現在は独立行政法人森林総合研究所多摩森林科学園となっている。桜の名所で、春は多くの人で賑わう。現在の入口の南東に、かつての入口がひっそりとたたずむ。2008年8月の豪雨で土砂崩れになり、2009年春まで休園したもよう。
参考: 多摩森林科学園 - Wikipedia
参考:多摩森林科学園
参考:多摩森林科学園 通常公式
参考:Web八王子事典 農水省森林総合研究所多摩森林科学園(旧林業試験場浅川実験林)



古絵葉書写真 武州淺川林業試験場 時期不明 昭和15〜22年頃?

廿里古戦場(とどりこせんじょう)
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森林科学園近くにある古戦場跡。具体的な場所がわかりづらいが、農林水産省林業試験場あたりが砦跡らしい。永禄12年(1569)に武田信玄が小田原北条氏を攻める際に、別働隊が滝山城を攻めるために押し寄せ、廿里付近で北条方と合戦になったといわれている。平成16年10月8日(史跡からの種別変更・史跡指定は昭和31年)。写真左の茶色い塔はみころも霊堂、左手奥にある茶色い塔はみころも霊堂、真ん中の山は初沢城址、その右の山稜は金毘羅山。道路の右手グラウンドのような広場が農林水産省試験場の敷地。







大学セミナーハウス 本館
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参考:八王子八十八景 建築物の景68 八王子セミナーハウス(大学セミナーハウス)(下柚木1987-1)|八王子市
参考:八王子セミナーハウス
参考:大学セミナー・ハウス - Wikipedia
吉阪隆正+U研究室設計、1965(昭和40)年開館、小高い丘の上に建つ。規模はそれほど大きくないが、打ちっぱなしのコンクリートの外壁が迫力あり。2006年ごろだったか、老朽化のため一部宿泊施設が取り壊された(?)とか?残念・・・。



以前はセミナーハウスの前に茅葺屋根の家屋が建っていたが、2007年に取り壊されてしまったらしい。
参考:大学セミナーハウスでのスケッチ - 水彩画作品 - Yahoo!ブログ

高尾駅北口の古井戸
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旧ひいらぎ横丁から入って数メートル、あさかわ食堂の並びの民家の庭にあった古井戸。井戸は現在も存在するけれど、旧ひいらぎ横丁の道路拡張の影響もあって、井戸の周りにあった数軒の古い木造の平屋建て家屋はみんな2007〜2008年頃に解体され、すっかり様変わりしてしまった。2008年暮れには駐輪場まで作られている。隣の小さな祠とともに、この井戸が残されたのは、住民の方々の思い入れもあったのかもしれない。

小田野城跡 川町
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小田野トンネルの上にあるお城跡。観栖寺台公園(かんすいじだい)からの眺望。



小田野トンネル出口わきにある入口。



観栖寺台公園に設置してある案内板。2013年4月頃に新しいものに変わった。







枡形状遺構。これは分かりやすい。



これはたぶん空堀…だと思う。腰曲輪はわかったけど、土橋はかなりわかりづらかった。



2013年4月頃に設置された新しい案内板。



案内板の写真拡大。



案内板の地図拡大。お城の知識がない自分にも分かりやすかった。



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