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(木造駅舎)JR東日本 高尾駅北口 旧・淺川驛

訪問/撮影日:2005年1月1日、2005年7月25日、2009年1月1日、2009年6月30日 

JR東日本・高尾駅
2009-06-30

JR高尾駅の和風駅舎
高尾駅北口の和風駅舎は、崩御した大正天皇(1879-1926)の遺体を多摩御陵へ送り出すために新宿御苑内に造られた宮廷臨時仮停車場(995平方メートル)を昭和2年に移築したもの。 初代駅舎は、木造平屋建ての90平方メートルだった。 昭和36年(1961年)に浅川駅から高尾駅に改称。

天皇専用仮停車駅
高尾駅と西八王子駅の間に皇族専用の乗降車駅「東浅川宮廷臨時停車場駅」が開設された事があった(開設日時:昭和2年1月31日)。しかし移動手段が列車から自動車に移行し、東淺川仮停車駅はほとんど使われなくなり、昭和37年に八王子市に払い下げられ綾南会館として市民に利用されるようになった。 しかし平成2年10月に綾南会館は火事(過激派による放火)で消失し、現在は駐車場として使われている。

煉瓦積みホーム
JR高尾駅は、官設鉄道中央線が八王子から上野原まで開業した1901年(明治34年)8月1日に開設された。当時はデッキにステップのついた客車列車の みが発着していた時代だったので、ホームが低かった。その後ホームは積み増しされ、現在の高さになった。2番線ホームの相模湖寄りの先端は他の部分より低 くなっているが、そこは積み増しされずに元のホームの高さを留めている部分である。2番線ホームは現在赤いセメントで塗りつぶされているが、元は明治時代 に造られた立派な煉瓦積みホームである。赤いセメントがはげた部分から僅かだが煉瓦積み部分を確認することができる。

古レール
JR高尾駅のホームの上屋は多種類の廃レールを再利用した柱に支えられており、現存するものとしては国産最古となる八幡製レールや甲武鉄道発注とみられるレールも使われている。また3・4番線ホームには太平洋戦争の空襲による弾痕跡が残る柱がある。

地図:MapFan.web
地図:Google Street View
地図:Google Maps

参考:JR東日本・高尾駅
参考:高尾駅駅舎(高尾町1201-2)|八王子市(八王子八十八景 建築物の景 69)
参考:Web八王子事典 高尾駅

開業:1901(明治34)年8月1日。1961年 浅川駅から高尾駅に改称。
竣工:1927年(昭和2年)2月
設計:曽田甚蔵(鉄道省建築課)
構造:木造平屋建て(298u) 銅板葺き 社寺風

所在地:〒193-0844東京都八王子市高尾町1201-2
電話:042-661-2025(JR東日本・高尾駅)
営業時間:初電〜23:50
みどりの窓口:7:00〜21:00
所属:八王子支社

▼開設当時は前の階段がなかった。

JR東日本・高尾駅
2005-07-25

JR東日本・高尾駅舎(旧・淺川驛)
2009-01-01

▼古絵葉書 高尾駅舎 淺川驛 時期不詳 1901(明治34)年から戦中までに発行されたもの?

JR東日本・高尾駅舎 旧・淺川(あさかは)驛

▼高尾駅から淺川林業試験場(現多摩森林科学園)の方角を眺めたところ。
右正面にグリーンのガードレールの敷島橋が見える。
左の土産屋(そば岸本屋)は現在も営業中。

JR東日本・高尾駅舎(旧・淺川驛)
2005-01-01

▼土産物屋(そば岸本屋)の隣にある小さな橋(初沢川に架かっている)は、相当古いみたいだけど、竣工年とかわからない。

JR東日本・高尾駅
2009-01-01

▼古絵葉書 「武州淺川 淺川驛前通り」 時期不詳 戦前〜1901(明治34)年頃?
突き当たりに今と同じ高尾駅舎が見える。しかし駅前通りに今の面影はまったくない。
道幅はこの頃からわりと広かったよう。

武州淺川

▼上の古絵葉書と同じ方向から眺めてみた。

JR東日本・高尾駅舎(旧・淺川驛)
2005-01-01

▼駅構内。

JR東日本・高尾駅舎(旧・淺川驛)
2005-01-01

▼駅構内。

JR東日本・高尾駅舎(旧・淺川驛)
2005-01-01

▼東京 淺川の消印 1.5銭の切手。こんなものが発行されていたなんて、今では想像つかない(現在の高尾駅北口は廃れている)。

東京 淺川の消印

▼おまけ。3・4番線ホームにある天狗の石像。夜はライトアップされる。

JR東日本・高尾駅舎(旧・淺川驛)
2005-01-01

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